photter's photo diary

日々の暮らしで感じた「心に一番近いコト」を写真と言葉でつづります。

ミクロコスモスはどこにある?

先日、茶人の武者小路千家・千宗屋さんと写真家の上田義彦さんの対談に

行ってきました。

 

千さんが茶室という場とその所作、

もてなしに関して「主客」という言葉を使って説明するほど

私には茶室の説明なのに、

小劇場での「お芝居」のことを語っているように感じました。

 

茶室という薄暗く狭い空間なんだそうです。

正座は肢体の自由を奪うので、膝を突き合わせることになる。

薄暗い空間では主人の茶を入れる所作が際立ち

主客の意識が集中する。

そうした所作の繰り返しにより主客が一つになったり離れたりする。

場合によっては主客が逆転する。

 

どうですか?

「芝居」と全く同じではないでしょうか。

 

小劇場は薄暗く、狭いです。

「全席自由」とは言いますが、本当に自由には動けません。

ある意味で、席に磔にされます。

舞台上にいる主人の演者と客は必ず向き合います。

 

光は演者にだけ照らされるので、

そこに居合わせる人の意識は舞台に集中します。

ある場面では主人公に感情移入したり、

別の場面では俯瞰でみることがあったり。

ときにはお客さんが主人公になることもある。

 

これはお芝居にとどまらず、

歌、踊り、全ての演目に共通すると思います。

 

私が小さなライブハウスや小劇場が好きなのは、

もしかすると狭い空間で

人と繋がることを体感したいのかもしれません。

 

人と繋がることで世界と繋がる、宇宙と繋がることが

できるからなのかもしれません。

f:id:photter:20150706175020j:plain