美しいもの。その内側
美しいものは、どこから見ても美しいのだろうか?
外側。「見かけ、見てくれ」に限れば、それは当てはまると私は思う。
しかし、内側が美しいか?というとそれは別問題だろう。
その最たるものが富士山だと思う。
富士山を望むことの出来る一番遠い場所は、京都らしいが
京都よりも遠くから見たいと、各地を巡っている人が居ると聞く。
きっと富士山はどこから見ても美しいからなのだと思う。
一方で内側、つまり富士山に登った人の意見は別れる。
また登りたい!という人。そして
ほとんどの人が「もう二度と登りたくない(苦笑)」と言う。
内側というのは裏側とも違うと思うのだが、
言葉で定義するなら、何だろうか?
数学でいえば虚空間のような、きっと、実体のないもの。
実空間、つまり外側からは決して理解できない、見えないものなのかもしれない。
成長の過程も愛でる
誰かに褒められたり、
賞を貰うために写真を撮っているわけではないけれども、
結果に表れれば、それは素直に嬉しい。
でも、結果ばかり求めてしまえば、
望む結果が出ないことを受け容れられなくなる。
すぐに結果が得られないものだから、もう止めてしまおう
と考えてしまうかもしれない。
適切なやり方で進めていけば、喜ばしい結果に繋がる。
自分の望む結果がすぐに出なくても
焦らずに自分らしさを忘れず、その過程を楽しむ。
それは、
花が咲くことばかりを求めるのでもなく、
花が咲いた時に初めて喜ぶのでもなく、
種を蒔いて水やりをする過程も愛でるように楽しむ。
僕の大好きな歌手の文夏さんが、こんなことを言っていた。
とても素敵な言葉だったから、心に残る。
小学生のときにアサガオの花を育てたような感覚。
成長の過程も愛でる、あの感覚を思い出してみる。
写真展「御苗場」で展示してもらってます。
おいしいものは最後に
冬の朝は布団から出る戦い。
えいや!っと起きて外を歩くと、生きている実感がした。
ピリッと冷えた空気。
頬を温める朝日。
しんと静まる水面。
夢中になってシャッターを切っていると、
あの戦いに負けなくてよかったと思える。
むしろ寒さすら楽しいスパイス。おいしい時間に変わる。
2015年2月1日 午前7時、下田・大浜にて